「御家騒動」(福田千鶴)
初期の幕府が取り潰しによる強権支配ではなくて、仲介・調停者としての役割を志向していたというのは、他の政権との類似性をかんがえると面白い。
ほとんどの政権交代って、内部を調停しきれなくなった権力が、それを調停してくれた勢力にとってかわられるという図式で説明できるのかも。いや、個別事例による実証にもとづかない安易な図式化は間違いの元なんだけど。
それにしても「器用・器量」っていう能力主義を第一義にしていた大名や部下たちの行動をみてみると、江戸初期って本当に戦国時代のつづきだったことがよくわかる。
- 作者: 福田千鶴
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2005/03
- メディア: 新書
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