国語学と日本語学

昨日の新聞にまた国語学会の改名問題について記事が出ていた。

確かに狭義で「国語」と「日本語」は(その言葉が使われた歴史的背景などは別として)ほぼ同値なのかもしれないけど、でも実は問題はそこではなくて、「国語学」と「日本語学」が指す(あるいは指してきた)分野がかなり違っていて、そこに違和感を抱く人が少なくないってことなんじゃないかしら(日本語学は言語学の下位範疇だけど、国語学は文献学なんかも含むっていう主張もそういう事なんだと思う)。

ちなみに、学校の教科の名前ということでいうと「国語」と「日本語」はまったく違う。少なくとも国語の授業は日本語を教えることをことが目的なのではなくて、言語に不偏な表現力、読解力、文学的素養をつちかうためにあるはず。

それにしても、当該の新聞記事は改名の余波が文化庁国語課の名称におよぼす影響を心配(?)してたけど、それより独立行政法人国立国語研究所の方がよっぽど気になる(「にっけん」はちょっとイヤ)。